温室で試さないと実績とならないの嘘

多くの方から聞かされる話ですが、一部は正しいですが、はっきり言って間違いです。

 

正しくは、温室でテストする前に、どのような効果が出るかはシミュレーション済みで、実際の現場で十分使えることの確認を行うです。

 

「波長がとワット数が」などと聞きかじったことをたいそうに話される方もいますが、所詮照明なんだから、どれだけの量の光が出ているかと、その光はどのような広さに照射されるかが重要なポイントなんです。

 

光の基はLEDチップです。

 

それが電球の中なのか、蛍光灯の中なのか、スポットライトの中なのか・・・この様にLEDチップが組み込まれるボディーにより見た目は異なりますが、基本はLEDチップです。

 

単純に光だから、量が多いか少ないかが評価されますが、ここでも大きな勘違いがあります。

光は波長により、同じ量の光であっても明るさは異なります。

 

身近な例で言えば、630nmの光は、660nmの光に対して、同じ光の量であれば4倍ほど明るいです。

 

人が目で見た感じで言えば、1/4では非常に暗く感じ、こんなに暗くては効果がない様に判断される方が多いのではないでしょうか?

 

さらに測定具で明るさを評価した場合、正しい判断が出来ると思いますか?

 

照射角でも、PARライトは120度以下がほとんどです。

スポットライトのことだから、当然光が集中して投影されるため、観賞用に使用するなら問題は出ませんが、温室など広域に照射する場合では、光の強弱が大きく、非常に使い勝手が悪いのは言うまでもないことです。

 

少なくとも温室で試す前に予想効果を想定しておき、温室でそれだけの効果が出るかどうかが本来試される内容だと思います。

 

この考えで進まないと、農業におけるLED導入は、長期の時間をかけないと出来ないことになってしまいます。

 

実験をはじめる前に、起こりうるトラブルが判っていても、「やってみなければ判らない」と無駄な時間をかけて済む問題でしょうか?

 

ネットで閲覧できるレポートを見ても、光の量でなく明るさで判断し、意味の判らない結果になっているレポートまで存在します。

 

LEDに関して、すこしは考えを正していただきたいです。